Paranoia Diary

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ガールズ&パンツァー最終章 ネタバレ感想

 ガールズ&パンツァー最終章第一話を見てきたのでネタバレ含む感想を。

 完全なネタバレ感想となるので、まだ未見の方はご注意を。

感想

 やっぱりガルパンは最高だった。久々に実家へ帰ってきたような安心感があった。

 でもこの尺の短さと気になりすぎる終わりは、つらかった。出来る事なら、円盤でじっくり見たかった。

最終章という名の二期

 ガールズ&パンツァーシリーズの終わりを飾るシリーズ、それが最終章なのだが、スタッフや関係者の発言や、今回の第一話を見るとこれが事実上の第二期と見ていいのでは、という気がしなくもない。専用のOPと曲が用意されていたし、大量に投入される新キャラや新学校、これから波乱や物語が続いていくであろう設定や伏線らしき要素も盛り込まれているし、OVAと劇場版を経てからの最終章という点では、シリーズを締め括る最終章最終話まではシーズン2になるのではないか。

 杏・柚子・桃らを含むそれぞれの高校3年生たちが、冬を迎えて新たな進路へと向かっていく話や、タイトル画像のネタ(桜の花びらと手を振るあんこうチームの姿)を見ている限りでは物語の着地点として、劇場版までの大洗女子学園の戦車道受講者達の「今」の話が「これから」の話へと繋がって行く所で終わるのではないか、という雰囲気を感じられる。そういう点からも二期という要素を持ちながらも「ここで終わります」という名残惜しい意思は感じ取れた。

新キャラ!新学校!冬大会!

 今回のあらすじを雑に説明しておくと「冬を迎えて3年生の進路が続々と決まる中、まさかの桃ちゃんが勉強不足で入れる大学が見つからないという話になり、それが拡大解釈されて留年か!?という噂が広まってしまい、何としても先輩を救いたいがためにみほ達は桃ちゃんを隊長に据えて冬季の戦車道大会で優勝を果たし、桃ちゃんを戦車道の特待生で大学進学させようという話になるも、新戦車と新チームを向かえた大洗の対戦相手、BC自由学園は弱いと見せかけて実はかなりの食わせ物で、大会1回戦目から大ピンチに……」というもの。

 PVでは大々的な雰囲気から「またも大洗存続の危機か!?」と思わせておいて、その実は桃ちゃんの留年騒動だったという脱力展開に大爆笑しつつも「留年の危機を経験した・留年した人にはホントに笑えねえ話だな……」と思ってしまったが、それでも学園のために頑張り続けた桃ちゃんのために立ち上がる新生徒会となったあんこうチームと、大洗女子学園戦車道受講者の面々、という構図は非常に心温まるしちゃんとした日常パートだったかなと。

 で、やはり肝となるは新キャラの存在。今回、新たに発掘された菱形戦車(戦車の始祖にして第一次世界大戦の骨董品!!)に登場するのは、大洗女子学園の最下層にいる不良少女たちのグループ。海賊の集まりと言っていいサメさんチームの面々は、5人のうち誰かが必ず性癖にヒットするような個性の塊で出来たメンツで非常に楽しかった。個人的には生しらす丼ちゃんことカトラスちゃんが最高です。カクテル飲みたい。

 また、BC自由学園はマリー・押田・安藤の3キャラクターが登場。フランスが元ネタの学校なので、ベルばらモチーフのネタが詰め込まれたキャラクターながら、登場するや否やまだ公開数日で「押田と安藤のカップリング最高」となっているファンが多く、今後の人気キャラの座をどんどん上り詰めていく感じが強い。

 そして、物語の舞台となる冬大会は様々な学校が参加するであろう事が示唆される内容で、ちゃんと劇場版までに登場した全学校・全キャラが描かれているのが良かった。今後の展開ではテレビ版での対決が無かった同士の戦いや再戦、または新キャラとの戦いが描かれるのではないだろうか、という楽しみがある。

変化するキャラクターたち、これからの楽しみ

 また、テレビ版から登場するキャラクターにもスポットを当ててみていると、最終章第1話は今後の展開が気になりすぎてしょうがない。ダージリンはイギリス留学が決定、カチューシャもロシアへの留学する予定、まほは既にドイツへ留学済みで物語開始時点で日本にいないという情報が語られている。これで黒森峰は隊長がエリカに就任、他の学校の選手たちも3年生から2年生へのバトンタッチが行われようとしている……という状況が明確に描かれ、今後の展開についても目が離せない内容が揃っていて「れっきとした青春学園スポーツもの」という体裁をちゃんと最終章でも維持している部分に注目したい。これから彼女たちがどんな未来を歩んでいくのか、その間に待ち受ける戦いは一体どんな物になるのか……はやく続きが見たくてたまらない。

終わりの始まりなのに終わる気がしねえ

 さて、今回は最終章について色々と書いて来たが、やはり今後一番の懸念はこれに尽きるだろう。あと数話残っているものの、ほぼアニメ第二期と言って差し支えない内容の第1話は非常に気になる所で止まっている状態である。普通のアニメだったら近いうちに第2話が来るだろうな、とか思うがそこはガルパンである、普通のアニメとは訳が違う作品なのだ。

 まずテレビ版は総集編2話挟んで最終回まで3ヶ月待ち、それから発表されたOVAは14年春から7月の夏に延期され「7月は春です」みたいなガバガバなネタが出たぐらいで、劇場版に至っては日の目を見たのが2015年後半、それも12月だった。16年はまさかの映像媒体一つも無しに終わり、ようやく2017年12月に最終章の1話、それも本編1時間未満の第1話公開である。上映後に予告がエンディング後に来るかも……と思ったが、来なかったのだ。

 これからまた、ガルパン好きは未明の上映日を待ちわびながら、あのラストを劇場や円盤でリフレインし続ける日々に入らなければならないのである。最終章の最終話が出る頃に「TV版放送時に生まれた子供が中学生になった頃ようやく終わった」みたいな洒落にならない時間がかからないか心配である。だからこそ最終章と銘打たれてるのに「あと数年は終わらんかもな」という謎の構えが出来てしまうのだが……