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Paranoia Diary

趣味の事とかTwitterで書けなかった事とか雑感とか日記とか

俺には近未来なんかいらない

ゲーム 雑記

 近未来FPSは滅びるべきである。

 純粋に近未来モノのFPSが好きな人には申し訳ないとは思うが、この持論ばかりは繰り返し提言していきたい。親を殺された恨み、とまではいかないながら近未来FPSに対しては度々ヘイトを貯めて来た。俺には恨みしかない。

 ただ予め言っておくが近未来モノのFPSが好きな人は否定しないし、このジャンルはこのジャンルで名作も存在するし、語り継がれるべき作品もある。だが、そういったカテゴリへ軌道修正した近未来FPSシリーズに対して俺はヘイトをぶちかましたいのだ。

 どうして近未来FPSは滅びるべきなのか?順を追って説明していきたい。

  近未来FPSと言ったが、正確にはあのシリーズについてである。もはやFPSと言えばゴールデンアイだよねと言うような世代を絶滅させる事に成功したミリタリーFPSCall of Duty」シリーズについてである。

  CoDの歴史をざっとおさらいすると、当初はWW2題材ゲームの老舗「メダル・オブ・オナー」から離脱したスタッフが「戦場のその他一兵士から見た戦争」を描くために作り上げたゲームである。当時はリアル寄りのゲームデザインに、高度なグラフィックやSE、まるで戦争映画の中にいるかのような臨場感ある演出が有名であり、シリーズの勢いは生みの親たるメダル・オブ・オナーを完全に粉砕したほどだった。

 ここで「……へえ、CoDって元々第二次大戦や現代戦が題材のゲームなのかあ」と思ったあなた。そう、この文章を見ているあなただ。あなたが普段見ているCoDの姿が俺のキレたい要因である近未来戦に対するガチギレの原因でもあるのだ。

 CoDは近未来戦FPSである。正確に言えば「元々はハードなミリタリーFPSだった」とでも言うべきか。とにかく、今のCoDはエクソスーツを着た兵士が壁の向こうまで透けれるスコープを付けたようなブルパップのメカメカしい第9地区に出てきたようなSFめいた銃でテロリストやロボットを撃つゲームである。そういうゲームになった。

 今まで近未来戦FPSなんて対岸の出来事、お隣さんの日常、こちらから踏み入らない限りは近づいてすら来やしないというジャンルだった。俺が遊んでいたのはミリタリーゲームだった、相手はナチやテロリスト集団、手にしているのはM1ガーランドやM4のような実在する武器。そいつらを蹴散らしながら、実際に存在する武器で、実際に存在するロケーションで、実際に存在した部隊で、実際に存在した戦争(またはトム・クランシー世界なら起こりそうな架空の戦争)を戦う。そういうゲームを遊んでいたし、そういうゲームがとても好きだった。だが、ある日そいつはBlackOps2という使者と共にやってきた、それはさながら地獄の底からやって来た悪魔だった。

 CoDは期待に答えてくれる名作だった、BlackOpsでは冷戦時代を戦えたし、CoD2では戦車だって走らせた、100万ドルもする実在の兵器もゲーム内で扱えた、それがここではゲーム内で撃てる実在の銃すら無い!俺は震えた。BlackOps2に震えながら次こそは、次こそは現代戦が、俺の望むミリタリーFPSが来てくれると待ち望んでいた。しかしその希望は毎年踏みにじられていた。CoDはもはや待ち遠しくなるゲームではない、今ではそこいらの路肩に転がる石ころよりも価値のない存在だ。

 この発言を見て「未来戦FPSのどこが悪いんだ?」「じゃあ他のゲーム遊べよ」という声をあげる人もいるだろう。確かに未来戦FPSも悪くは無い、でも俺の大好きなゲームとは違うし定期的に遊びたいゲームでもない。それに他のゲームを遊ぼうにも、ミリタリーFPSの様相は完全に変わってしまった。

 メダル・オブ・オナーは2012年に新作を出したきりシリーズ自体が開発スタジオ解散で立ち消えになった。バトルフィールドは犯罪モノになったしシングルは半日以下で終わる程度に短い(CoDも大概だが)。しかも両者は毎年続きが出るわけではない。レインボーシックスはどうか?オペレーションフラッシュポイントは?

 現代戦を含めてミリタリーFPSは完全に下火になってしまった。それを引っ張り続けていくはずだったCoDはミリタリーFPSの代表格である座を捨て、そのミリタリー界隈から一抜けして近未来FPSの道へと走ってしまったのである。残された俺は過去作を遊ぶしかない。だってそれしかミリタリーFPSを遊べる道は無いのだから。だからこそ近未来FPSに対しては恨みしかない。

 しかしこういったゲームが増える背景も解らなくも無い。かつて市場に溢れていたWW2題材ゲームが飽きられて市場から駆逐され、CoD4の成功により現代戦FPSが溢れた経緯と極めて似ている。WW2から現代戦への脱皮が行われたように、近未来戦に向けた市場の転換期を迎えているのかもしれない。あるいは、2010年代の世界情勢の悪化から、迂闊に現代戦モノを出すと国際世論的にマズいとか、実在する銃を出すのはライセンスの問題で厄介という大人気ない事情も絡んでいるのかもしれない。あるいはただ単にマルチプレイヤーをどうにかしたいための近未来戦か、とにかく失望のフルコースを味わった俺にはそんな事はどうでもいい、M4やM1ガーランドを手にナチやテロリストをぶっ殺す過去の名作FPSを遊んでCoDの没落を眺めるしかないのだ。俺には近未来なんかいらない。

コールオブデューティ ブラックオプス(字幕版)

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