Paranoia Diary

趣味の事とかTwitterで書けなかった事とか雑感とか日記とか

警察・海保 VS 異世界ファンタジー軍団 -ネット小説評-

 ミリタリー×ファンタジーというジャンルがある。剣と魔法と冒険の異世界に現代戦力が殴りこみにいくというものだ。「戦国自衛隊」や「アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー」を始祖とする系統の作品だが、近年では「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」が有名である。
 これはある意味革新的な作品であり、ヒットを飛ばしたおかげで「小説家になろう」を筆頭とする多数の小説投稿サイトに数百匹目のどじょうを狙ったような類似作品がアップされている。今回ピックアップするのはその中でも一番好きな奴だ。

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ガルパンを纏った戦場絵巻 -ガールズ&パンツァー リボンの武者 書評-

 ガルパンから萌えミリに入った人の大多数が面を食らったであろう作家とその作品がある。ガルパンのキャラクター原案担当であり漫画家、野上武志ガルパン公式スピンオフ「ガールズ&パンツァー リボンの武者」だ。

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知恵とポジティブでサバイブしろ! -火星の人 書評-

 食料に限りがあり、周りには生命もなく、なおかつ助けは1000日も後、かろうじて生き延びるだけの僅かな空間と外に広がる生存が絶望視される世界に閉じ込められたとして、人は生きて行けるだろうか。過去に様々なサバイバルもの作品はあったが、その中でもぶっちぎりで悲壮感たっぷりの設定である。火星の大地に置き去りにされた宇宙飛行士の壮絶なサバイバル記、それが今作、「火星の人」だ。

 インターステラーでクズ宇宙飛行士を演じたマット・デイモンが主人公を演じた映像化作品「オデッセイ」は残念ながら公開中に見に行く事ができず、ソフト販売やレンタル待ちであるが原作は買って読んだ。ここまで夢中になってSFを読むのはどれくらい久しぶりだろうか……と思うほどページをめくる手が止まらない良作だった。

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壮絶なる海洋戦記小説の傑作 -女王陛下のユリシーズ号 書評-

 冒険小説作家アリステア・マクリーンと言えば洋画ファンには「ナヴァロンの要塞」が有名だ。ざっくり説明すると断崖絶壁をくりぬいて作られたドイツ軍の大砲を、少数の特殊部隊が破壊するという内容の作品である。かなり昔に映像化され、ヒットもしたのでアリステア・マクリーンの代表作でもある、だが、映像化されてない作品も数多い。その中でも「代表作の一つなのに映像化されてない大傑作かつ代表作」がある。

 「女王陛下のユリシーズ号」だ。

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それは冒険娯楽活劇の革命児 -ゴールデンカムイ 書評-

 最近気になってる漫画があった。タイトル名は「ゴールデンカムイ」

 “このマンガが凄い”では二位に選出され、話題沸騰中の人気タイトルでありTwitterでもぼちぼちネタにしている人もいる作品だ。今ではすっかり有名タイトルで今更感が強いながら「題材が題材だし興味あるし読んでみっか……」と1巻を買って読んでみた。

 これ最高だ。

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